小田原市芸術文化創造ホール公開審査に公募市民として参加しました

  • 2013.04.06 Saturday
  • 15:14
 

先日(3月20日)の小田原市芸術文化創造センターの公開審査を公募市民として参加しました。


審査に参加したのは非公開の2次審査と公開の3次審査。


非公開の2次審査については守秘義務があるのでコメント出来ませんが、3次審査について少しコメントします。


その前に、

公募市民の役割は、公平性が守られているかと、それぞれの案について筆記でのコメントでした。


それでは3次審査について自分なりのコメント。


□大宇根建築設計事務所案

プランニングはうまく解けていたが、アートストリートが真っ直ぐで単調な印象だった。しかも2層ぶんの高さがあるにもかかわらず、幅が狭いので、二階のアクティビティが見えますと言っていたが下から見たら天井くらいしか見えないスケールだった。

空間が単調なので、賑わいがうまく演出できない印象があった。


□新居千秋案

屋根付きの車寄せは親切で、利用し易そうな印象。

だが、広場がその車寄せの屋根で前面道路と分断されてるのが気になるところ。賑わいが全面道路から感じられるか?

外壁がRCとガラスのダブルスキンみたいで、RCを劣化から保護する為のガラスらしい。じゃあそのガラスは?シールは劣化しないか?

ダブルスキンにする理由が弱い。お金が掛かるデザインだが、費用対効果の説明が説得力に欠けていた。


□妹島案

プレゼンターは妹島さん。

原稿丸読み。忙しかったからなのか、少し熱意に欠けた。

案は大屋根で大ホールと小ホールを背中合わせにして、フライを中心にもってきていた。殆どの機能が1Fで納まり、他の案と比べて極めてシンプルに解けていた。

お城側のファサードと国道一号線側のファサードを両方意識した唯一の案で、敷地境界から中心に向かってむくり上がって行く寄棟と捉えられる綺麗な形態。

プランニングがぼぼ1Fで成立しているので今後のワークショップでの要望も柔軟に対応できそうな印象を受けた。


□三菱地所・佐藤設計JV

プランは全体的にまとまっていたが、「甍(いから)の波」にこだわりすぎていた。

「甍の波」とは日本の古い町並みで、切妻の瓦屋根の建物が密に集まった町並みの風景を指しているのだが、敷地周辺の町並みには瓦屋根の伝統的な建物もなく、「甍の波」のような美しい町並みもなく、周辺環境との調和とはいえないデザインという印象を受けた。

さらに甍が内部空間にもインテリとしてデザインされていて、フェイクの伝統的日本空間という印象があり、公募市民の間でもあまり良い印象ではなかった。

そもそも公募市民の間での一致した意見は、「敷地近隣に建つ三の丸小学校のようなお城風のデザインの建物にはしたくない」であったため受け入れられるデザインではなかった。


□香山壽夫建築研究所案

提案書のパースを見ただけでは何がしたいのか読み取れないため(公募市民は提案書をじっくり読む時間を与えられていないため)、プレゼンを聞いてはじめて内容が理解できた。

前面道路側の鑑賞の回廊が取ってつけたような印象で楕円スケール感もあまり良い印象ではなかった。回廊に目的がないので、イベント以外のときは利用されないのではないかと思う。

大ホールと大スタジオが連携して利用できるのは良いアイディアであるが、スタジオが独立して裏側になるので、他の機能との連動した賑わいの創出というわけにはいかない案となっていた。



以上が自分なりコメント。

自分の中での順位は

1、妹島案

2、新居案

でしたが、結果は新居案でした。



2次審査から公募市民が参加して審査をするというのは、全国的にも大変珍しい審査方式でしたので、今回参加させて頂いて、非常に貴重な経験となりました。

今後、自分が応募する立場になったとき、審査員はどこに重点をおいて審査しているのか大変勉強になったので、いかしていきたいと思います。

貴重な機会を与えてくださった小田原市役所の関係者様に感謝します。


今後は新居千秋都市建築設計との基本設計ワークショップが始まると思うので、そちらにも積極的に参加し、より良い芸術文化創造ホールになるよう、意見や提案をしていきたいと思いますのでよろしくお願いします。




それぞれの案は以下で確認できます。

芸術文化創造センターデザインプロポーザル第三次審査の結果及び審査講評について

http://www.city.odawara.kanagawa.jp/field/lifelong/citizens_hall/designer-selection-H24/p00014.html




富田健太郎建築設計事務所

富田健太郎

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